訪日外客の宿泊、6割の宿泊施設が「あった」 総務省調べ


 総務省は9日、「訪日外国人旅行者の受け入れに関する意識調査」の結果を発表した。宿泊業者では、昨年1年間で外客の宿泊が「あった」と答えたのは6割強で、「なかった」の4割弱を大きく上回った。旅行業者については「旅行を取り扱っている」は2割強にすぎず、「今も取り扱っていないし、今後も取り扱わない」は5割弱に上っている。

 調査は4〜5月、宿泊業は全国の旅館・ホテルなど1万6113施設、旅行業は2002社を対象に郵送で実施。それぞれ7068施設(回収率43.9%)、1251社(同62.5%)から回答があった。

 宿泊業を見ると「宿泊があった」は62.2%、「なかった」が37.8%だった。客室数が多くなるほど「あった」の回答が高くなっており、100室以上は94.4%に。

 「宿泊がなかった」と答えた施設に受け入れの有無を聞いたところ「宿泊してほしい(受け入れたい)」が24.9%だったのに対し、「宿泊してほしくない(受け入れたくない)」は72.3%に達した。

 宿泊してほしくない理由(複数回答)は「外国語対応ができない」が75.7%でトップとなり、依然として言葉の問題がネックとなっていることが分かった、次いで「施設が外国人旅行者向けでない」(71.8%)、「問題が発生した時の対応に不安がある」(63.4%)、「精算方法に不安がある」(22.2%)が続く。

 旅行業者の外客取り扱い状況を見ると「取り扱っている(タイアップ含む)」との答えは22.5%、「今も取り扱っていないし、今後も取り扱わない」が47.5%、「今は取り扱ってないが、今後は取り扱いたい」は30%だった。施設同様、営業者数が多くなるほど取り扱い状況が高くなっており、50営業所以上は57.1%となっている。

 「今も取り扱っていないし、今後も取り扱わない」と答えた業者に理由を尋ねたところ、「海外営業拠点や海外業者との提携がない」が46.1%ともっとも高かった。以下、「外国語対応(担当部署、職員)ができない」(37.9%)、「関心がない」(16%)、「滞在期間中の責任が持てない」(15.3%)など。

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